皆様、はじめまして。
社内で誰よりもプラモデル経験が豊富だと、これだけは自負しております。
目次
さて、みなさんはプラモデルというとまず何を思い浮かべますか?
「戦車」「戦闘機」「ガンダム」…
人それぞれ脳裏に過るものがあるでしょう。
自分はこの中でいう「ガンダム」、通称ガンプラを小学生の頃から30年ほど続けています。
30年というと相当なキャリアじゃんと思う方も多いでしょうが、ガチになり始めたのは意外と最近だったりします。
昔はお小遣いを貯めては小銭入れを握りしめ、模型店までダッシュで新商品を買いに行っていたものです。
当時は作れればいい!完成してそれで満足!!
仕上がりも適当。付属のシールをペタペタ貼りながら、爪切りでパーツを切り出していたもの。
今考えると、なんてワイルドなガキンチョ時代だったのだろうと思います。
しかし大人になってからある程度の経済力を身につけると、リアルとクオリティーを求めるために、模型を作るための道具に資金を費やし始めます。
ガンプラを素直に説明書通り組んで終わるだけじゃ物足りない。
ガキの頃できなかった塗装や、息を呑むような小さな細工。
これを求め、とことん始めるのです。
もちろん模型自体も技術やバランス、プロポーション全てが昔と比べ物にならないほどの進化を遂げています。まるで昔の模型が土偶じゃないのかって思うくらいです。
そこで先程紹介した「爪切り」→「ニッパー(模型専用)」を進化の例に上げると、「爪切り」は爪を切るもので、プラスチックを切るものではない。「ニッパー」も用途が色々あり、模型専用で針金やプラスチック以外のものを斬ってしまうとすぐにダメになる。
自分は「爪切り」と「ニッパー(模型専用)」時代の間に、「ニッパー(オールマイティ)」が存在した。これは針金からプラスチックまでを対象とする錆びて家に転がっていたニッパーだ。
まるで、斬るとは名ばかりで「噛みちぎる」といった斬れ味。
そこに気づき「爪切り」「オールマイティ」を卒業し、
模型用「ニッパー」を手にした時のガチの斬れ味に驚く!!
これが模型専用のニッパーなのか…と。
正式なニッパーデビュー
ここで出会ったのが、タミヤの精密ニッパーである。
もうプラモデルを切り離す時の「パチンッ!」という音がなくなり、「ヌン!」という感じで斬れた感触が今でも忘れられない…。
それを数年使い倒し、斬れ味も落ち次も同じものを買うか、と物色していた時に出会ったのが、タミヤのニッパーで精密ニッパーのセカンドモデルとも言えるタミヤの薄刃ニッパーである。
これも薄刃ニッパーというだけあって、前回の精密ニッパーをさらに凌ぐ斬れ味!!そのときは「ニュン!」という感じで豆腐でも斬ったんじゃないかという記憶。
もう斬りたくて斬りたくて仕方ない!!
氷を彫刻するシザーハンズの如く、次々にキットを仕上げていった!このモデルが超気に行って、三代目までのヘビーユーザーとなった。
しかし、三代目もさすがに斬れ味をずっと維持できるわけでも
なく小さな刃こぼれが、次の作業に影響するようになってきた…。
この辺でニッパーの本当の役割が何なのかというと…。
パーツを切り出すこと。
が当たり前だとすると、この後の作業。
切り出した後の飛び出した部分をヤスリで削ってなめらかにする作業があるのです。
その労力をどれだけニッパーの切り出しの段階で軽減しておくか…。
これが本当の役割だと気付き始める。
この問題に悶々としながら、とある模型店で新しいニッパーを探していたところ、
アルティメットニッパーという商品が品切れになった状態になっていたのを発見する。
「究極の斬れ味」というポップだけが残された状態で…。
値段をみると5000円程していた。
「イヤイヤあほか…いままで千円そこらで十分満足してきたのに5000円なんて出せるか…。」と。
ただ…。ニッパーって言葉に「アルティメット」って言葉がくっついてるだけで、斬れ味が気になってしようがない!!
と、思っていた矢先…店員さんに背後を取られていた。
「お客さん、あいにくアルティメットニッパーは先程完売致しまして、再入荷の見込みはありません…。」とわざわざ慰めに来てくれたのだ。べつにこのクソたけーだけのニッパーなんて欲しくないしな苦笑いすると…。
「もしよければ、展示品を組むための店用の備品がありますので、そちらの方で斬れ味を試してみますか?」と。
え?売り切れてる商品の斬れ味を、このタイミングで試すか?
と思いつつ、言われるがままにそのアルティメットニッパーとプラモデルの切れっ端を渡され、「どうぞ力を入れずにお試し下さいw」と。
言われた通り、そのニッパーにランナーを当て少しに握ってみると、
「スン…。」
??斬ってないのに斬れてる…。
例えて言うなら、極上のトロを口に入れた時に噛もうとしたら
とろける感じ。
ニッパーの次元ではない。
通常のニッパーはハサミと同じ構造で両刃が噛み合わさることで切断に至るが、このアルティメットニッパーは片刃でもう一方は平らな面なのである。
いわゆる、包丁とまな板の関係にあり、薄く研がれた刃が刃同士で傷つけることなく、靭やかに切断することが出来るのである。
これにより、パーツの切り出し後のゲート処理が格段に楽になるという。
経験したことのない斬れ味に、思わずその場で立ちくらみを起こしそうになった…。
それがアルティメットニッパーである。
もう一度言う。
アルティメットニッパー!!
正直ナメてた…。
しばらくその斬れ味が腕から離れず、お試し品ロスになっていたくらい。
その商品が発売されていた時期は、生産数も少なく入荷待ちが殆ど。
ネット販売で在庫があるものの、プレ値がついててとてもすぐには手を出そうとは思えなかった。
しばらくして、某模型店にフラッと立ち寄ると、ラスイチのアルティメットニッパーを発見!!
今から飲み会だというのに、財布が緊急なアルティメットに対応できなくその場は断念…。
翌日、その店に駆け込むと案の定ラスイチがやられていた…。
模型業界は店頭にあるラスイチを見送ると翌日には無くなっているということは日常茶飯事。
狙っていたものを見つけたらすぐ買え!がモットーなのである。
次にまたしても同じ状況でラスイチのアルティメットニッパーと出会う。
この時ばかりは後先考えずに5,184円(税込)を叩いた!
その日、家路につく電車の中で「車内で究極の斬れ味を誇るニッパーをお持ちのお客様ははいらっしゃいませんか?」の車内アナウンスがあればすぐにたちあがっただろう。
というわけで、このジャンルでは尋常じゃないほど、熱く語るのでご了承下さい。
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