「どうしてそんなに嬉しそうなの…」

先週の土曜日に、友人に誘われて初めてプロレスの試合「DESTRACTION in HIROSHIMA」を観戦しました。

これまでプロレスとは無縁の日々を送っていた僕は、正直乗り気になれず…(ごめんなさい。)
ウキウキとしている様子の友人を尻目に「まぁ行ってやるか」くらいの気持ちで会場の広島サンプラザホールに足を運びました。

会場に到着してまず驚いたのは、会場入り口に長蛇の列が形成されていたことです。
そして並んでいる人は年配のお父さんやコワモテのムキムキお兄さんばかりでなく、若いカップルと思しき男女,小学生くらいの子供も列に並んでいました。
男女比はざっと見た感じで7:3くらいだったと思います。
開場してから30分ほどでやっとホールへ入ることが出来ました。

座席について友人からプロレスの魅力,そしてプロレスを観戦する上で非常に重要となる“ストーリー”について説明を受けました(これについては後ほど紹介します)。
なんとなくそれを聞いていると激しい音楽が流れ、大会が始まりました。
試合を生で観戦し、僕のプロレスに対するイメージは180°変わりました。
ここからは自分の観戦体験を交えながら、プロレスの魅力のほんの一部をお伝えしていこうと思います。

確かに面白い、プロレスの魅力

    1. 筋肉ムキムキの男は、やっぱりカッコいい

      プロレスを観戦してまず思ったことは、何と言っても選手の肉体が非常に美しいということです。これに尽きます(大嘘)。
      プロレスラーの体格は大きく、そして太いことが特徴です。
      これは推測ですが、プロレスにおいては相手を投げたり、飛びかかったりするような技があることがプロレスラーの体格に関係しているのではないかと思います。
      全身を使った攻撃はより重くなりますので、このような技を受けたときにダメージを逃し、そして耐えるためのしなやかな筋肉が必要なのでしょう。
      脂肪を落としきらない肉体は非常にがっしりとしており、迫力があります(シャープな体格の選手も中にはいます)。

    2. 筋肉だけじゃない!選手のキャラクターに注目

      プロレスラーの魅力は筋肉だけではありません。選手にはそれぞれで異なる入場曲、衣装、決めポーズ、セリフ、そして戦闘スタイルがあります。
      例えば、「百年に一度の逸材」の異名を持つ棚橋弘至選手は大の仮面ライダーシリーズ好きで、セリフや決めポーズなどの至る所で仮面ライダーの要素が取り入れられています。
      強くても人気のないプロレスラーは一流とは言えません。
      観客のハートをつかめるようになってこそ一流のプロレスラーというわけです。
      プロレスの試合を初めて観戦する際は、出場選手のプロフィールを事前に確認しておくと、試合をより楽しむことが出来るのでおすすめです。


      第66代IWGP(国内で最も大きなタイトルの一つ)ヘビー級王座のケニー・オメガ選手(リング中央)の決めポーズ。
      カメラマンの方で隠れていますが、お許しください。
      右手で拳銃を真似て突き出します。個人的に一番クールで好きです。
      彼のリングネームはゲーム「ファイナルファンタジー」の敵キャラクターの名前が由来になっています。
      また、彼は日本語で話すことができ、この試合の締めも日本語でマイクパフォーマンスを行いました。


      高いカリスマ性と「トランキーロ!(スペイン語で「落ち着いて」の意)」というセリフが強い人気を誇る内藤哲也選手の入場。
      この試合では広島東洋カープとのコラボムービーが流れました。彼はカープファンであり、カープのシンボルカラーである赤が彼の衣装にも取り入れられています。


      内藤哲也選手(リング中央)の決めポーズ。
      上空に向かってファイティングポーズをとるような形で拳を掲げます。

    3. 試合を繋ぐストーリーがある

      プロレスはそれぞれの試合がストーリーによって結びつき、これによって厚みが生じています。
      試合が展開される中で各タイトル王座,選手やユニット(複数の選手が一緒に活動するチーム)間での人間関係,心情は絶えず変化し続け、相互に影響を及ぼしています。
      仲間割れや裏切りも珍しいことではありません。
      正義(ベビーフェイス)と悪(ヒール)が共存する競技であるプロレスにおいては、このストーリーが他の競技よりも大きな意味を持っているのです。
      各プロレス会社の公式サイトやyoutubeなどのSNSではこれまでの試合の流れなどが大まかに紹介されているので、気になる方はチェックしてみてください。

    4. 技を受けきることが強さの証

      プロレスの大きな見所の一つは、選手が技を受けたときそれに耐えて反撃をすることが出来るかということにあります。
      プロレスの最も主流な勝利方法は相手の両肩をリングの床に押さえつけた状態で3カウントを経過させる「フォール」で、これはプロレス観戦の経験が無い方でもご存知なのではないかと思います。
      この3カウントの前後は観客の反応に波があります。選手が技をしかける瞬間は観客は固唾を飲んで様子を見守るので、静寂が訪れます。
      そして技が繰り出されると一気に歓声が湧き上がり、レフェリーと一緒になって観客もカウントを行います。
      粘って復帰できるか,それとも諦めてカウントを経過させてしまうのか。
      命がけの我慢比べを制するものが王者となるのです。

生で観戦しよう!

生ビール,生ハム,生クリーム…何であれ“生”のモノ・コトは私たちを惹きつけてやみません。プロレスも然り。
生試合観戦は選手の気迫や精神状態などをより強く感じ取ることが出来ます。
そしてそれは、試合会場で観戦している全員に共有されます。
ぜひ一度、試合会場に足を運んで生で試合観戦をし、会場の一体感を感じてみてください。

2011年の棚橋弘至と中邑真輔

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