先日、マストドン(Mastodon)のアカウントを作成しました。マストドンは2017年に日本で流行したSNSで、ドイツのプログラマーであるオイゲン・ロッコ氏によって開発されました。話題になった時期と比較すると勢いが落ちてきたようですが、敢えてこのタイミングで使い始めることはマストドンの持つ純粋な強みを実感しやすいのではないかと思っています。今回はマストドンについての簡単な紹介と、僕がマストドンで企んだことについて取り上げていきたいと思います。

特徴

マストドンの全体でのユーザー数を調べてみたところ、非公式の@mastodonuseracountというマストドンアカウントのデータにたどり着きました。なぜか2017年10月のデータをアップしたきりで投稿が途絶えていますが、一応これを見る限りではユーザー数100万人を突破しているようです。マストドンは2016年の10月にリリースされたので、1年でユーザー数が100万人に到達したことになりますね。現在のユーザー数はどうなっているのか、早く最新のデータが公開されることを祈ります。
マストドンは仕様が非常によく似ている「ツイッター」と比較されることの多いSNSですが、両者には明確な違いが存在します。それは、ツイッターが中央集権的なシステムであるのに対してマストドンは分散型のシステムであるということです。すなわち、サーバーが自ずと独占され、ユーザーはその影響に逆らうことができなかったツイッターとは異なり、マストドンではユーザーが複数あるサーバーの中から自分の好みにあったものを選び、そこで活動出来るということです。このマストドンに特有のサーバーごとに区切られたまとまりのことを「インスタンス(instance)」と呼びます(国のようなものと表現されることが多いようです)。

メリット

マストドンの特徴の箇所でも述べましたが、マストドンのユーザーは自分の好きなインスタンスの下で活動出来ることが大きなメリットになっています。インスタンスの管理はサーバーごとに行われるので、仮に自分の所属するいずれかのインスタンスのサーバーで不具合が発生したとしても、この他でサーバーが正常に稼働しているインスタンスにはその影響が及ばないので、ユーザーは他のインスタンスに参加することで普段通り活動出来るということです。
さらに、マストドンは投稿可能な文字数の上限がツイッター(140字)よりも大幅に多い500字であることも大きなメリットと言えるでしょう。ツイッターではまとめきれないけど、ブログにデカデカと書き連ねるほどでもないし、まとまった内容にもなっていないけどなんとなく投げておきたい。そんなケースにおいてマストドンは使いやすいのではないでしょうか。
マストドンはまだ新しいサービスであるということもあって取り掛かりやすさ、使いさすさの面で他のSNSと比較して劣っていると感じましたが、その分ユーザーのいわゆる民度は高めと言えるのではないかと思います(インスタンス次第とも言える,超個人的見解)。
また、マストドンにおいては企業が運営するインスタンスや個人用のインスタンス以外は基本的に純粋なコミュニケーションの場となっているので、タイムラインに広告が流れてきません(これはデカい)。逆に言えば、ビジネスの目的で使うには従来のSNSで用いられていた戦略が通用しないということでもあります。

デメリット

マストドンのデメリットとしてはまず、ユーザー数が他のSNSと比較して圧倒的に少ないことが挙げられます。この点は2016年にスタートしたサービスなので仕方ないことであるとは言えます。他のアカウントと盛んにコミュニケーションをとろうと思っても、想像以上にコミュニティが小さかったりするとなんとなく意気消沈してしまうかもしれません。逆に言えば、コミュニティが狭い分だけ濃厚なコミュニケーションがとりやすいと言えるでしょう。
次に、安定して稼働しているインスタンスが実は限られているということがデメリットとして挙げられます。というのも、マストドンのインスタンスを運営しているのは多くが個人で、インスタンスの維持には費用がかかるためです。現在ユーザーが多いインスタンスは、その大半が企業によって運営されています。また、インスタンスの中にはユーザーに不利益を被らせるような悪質なものも存在するので、インスタンスを選ぶ際には信頼出来る管理人が適切に運営しているものを選びましょう(とはいえ、その他のSNSなら安全であるかといえば…どうなんでしょうね)。
デメリットと言うほどのことではないかもしれませんが、マストドンを使用する上で注意しなくてはならないことがもう1つあります。それは、アカウントの削除に関することです。マストドンはサーバーの管理人がインスタンスごとで異なるので、過去の投稿の痕跡を綺麗さっぱり消したいときは所属していたインスタンスごとに個別で削除手続きをする必要があります。もし所属していたインスタンスが突然閉鎖されてしまった場合は、痕跡を完全に消去することが困難になる恐れがありますので、投稿内容には十分配慮するようにしましょう(他のSNSにも言えることですね)。

僕がマストドンで探したかったもの

前置きが長くなってしまいましたが、僕は目的を持ってマストドンを使うことにしました。それは、恋愛経験が豊富でアーバンな日常生活について投稿している女性アカウントをフォローし、自分の恋愛観や感性を磨くことです。
僕はツイッターでもこの手のアカウントを多数フォローしており、知性豊かな女性が語る生々しい恋愛体験に魅せられてきました。(全ての体験談が本物で無いにしても)リアルな体験談はそこらのドラマや映画を見るよりも濃密な時間を与えてくれます。この度はマストドンでもそのようなアカウントを発掘したいという気持ちが限界を突破したので、マストドンでアカウントを作成するという運びになりました。ツイッターだけでも十分見つかるのではないかという声が飛んできそうですが、それはまさしく仰る通り。マストドンで探す強い理由は無く、単純にあちらにはいない新しい人を見つけたいと考えたわけです。

どこに求めるアカウントが存在するのか

僕は手始めに、恋愛系のインスタンスが存在するかどうかを調べました。すると、マッチどん(matchdon.com)というインスタンスを見つけました。それは恋人や結婚相手を探す為のインスタンスであるようでしたので、タイムラインを覗いてみました。

インスタンス:マッチどんを発見。
果たしてそのタイムラインは…

めちゃめちゃほのぼのしとる…!そして会話の内容が理解不能…
マストドンはインスタンスを個人が管理することが出来る関係からか、プログラムに詳しい方々が技術に関する投稿をしていることが多いです。

確かに男女のアカウントがやりとりをしていましたが、すでに内輪感が築かれていた上に投稿している人が非常に少ない印象を受けました。ここに求めているものが無いことを察した僕は別の手段を取ることにしました。よくよく考えれば恋愛経験が豊富であればこのような場所に本気で身を置く必要があるかというと微妙です。
良い女は常に男に囲まれている。この誰が提唱したというわけでもない理を踏まえ、今度は性欲の強そうな投稿(「○○○したい〜」など)が目立つ男性アカウント(こっちは見かけることが比較的多い)のフォロー欄をちょっくら拝見することにしました。すると…いましたいました。顔が半分隠れたアイコン,東京,OL,外資系リーマンとの失恋,etc…自信やプライド,センスを感じさせるアカウントが見つかるではありませんか。フォロー,フォロワー欄には存外多くの情報が詰め込まれているものだと再認識しました。みなさんも直接ワード検索やハッシュタグ検索などをして目当てのものが見つからなかった場合は、先に関わりのありそうなアカウントを見つけることをおすすめします(心底気持ち悪い手口なのでほどほどに)。

僕がこれからマストドンでやりたいこと

さて、マストドンのアカウントを作った僕が今後ここで何をしたいのかというと、ネットナンパをしたいというわけではなく、純粋に良い女を眺め、そして新たなアカウントを探しながら自分の考えごとや長めの日記を残していきたいと思っています。
良い女。この表現は一般的に女性が謙譲的に用いるか、あるいは好色家の男性が蔑視気味に用いる印象があります。しかしながら僕の場合はこれと全く逆で、尊敬と羨望の念を込めてこの表現を用いており、彼女たちを人生の手本にしたいと考えているのです。
これだけだとツイッターとやっていることがほとんど変わらないのですが、マストドンは字数制限が緩く、多数の人に投稿を読んでもらえる可能性を秘めたSNSです。これを活かすため、ここでは画像に頼った投稿を控えてより自分の内面にフォーカスした投稿を続けていきたいと思っています。

さらなる発展をする上では課題を多く抱えるマストドンですが、その魅力は非常に大きいものだと感じています。日本はマストドンのユーザーが特に多い国とされているので、マストドンが国内の企業や優秀なユーザーとの連携でより使いやすくなり、日本中、そして行く行くは世界中でマストドンが普及したら面白いなぁと思いながら、僕は細々とタイムラインを豊かにしていくつもりです。

カテゴリー: スタッフブログ

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